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2004年11月8日〜9日未明、北海道や栃木県、山梨県等にてオーロラが撮影されたとのニュ ース記事・写真を目にした。北海道の道東では本物の低緯度オーロラが撮影されている例もあるが、 物理的に撮影不可能な写真が、オーロラ写真としてニュース公開されていたので、疑問点を含めここ に図解説する。 前頁図は、オーロラ活動が活発となり、オーロラ環(オーロラリング)が拡大南下した状態を示し ている。北海道陸別周辺(北緯44度)では、仰角10度前後にオーロラを見ることが出来るが、栃 木県日光周辺(北緯37度)では、仰角10度で既にオーロラ上部よりも上を見ていることとなる。 即ち、栃木県にて撮影されたオーロラ写真で、仰角10度を超えて色が出ている写真はオーロラでは 無い。ちなみに、北極星の仰角は栃木県で約37度、北海道陸別周辺で44度位である。 |
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また、相変わらず天文薄明かり(太陽の影響)によりピンク色・赤色露光した写真をオーロラ写真 としてニュース(科学記事)として誤って公開されている例も見受けられた。日の出1時間前では、 既に地平線上に朝焼けが始まっており、その結果露光時間も深夜に比べて極端に短くなっている。 関連頁・北海道の低緯度オーラUも参照され、誤った報道発表とならないよう関係者の注意を促し たい。 |
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※注意 北海道にて、天文薄明かり中に本物のオーロラが出ていたとしても、理論的にはミックス光 となるが、太陽光線に勝ってオーロラの写真であると発表するには、相当な注意が要る。明らかな天 文薄明かり(太陽光線影響下)の写真を、オーロラとして公表している例も見受けられる。また、本 来ピンク色単体オーロラは発生せず、北海道からは赤色となる。 |
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