デジタルカメラ(写真) VS フィルムカメラ(プリント)2012
1. デジカメの情報量は、フィルムを超えた!
1. フィルム供給がたたれる歴史的な年!
 2008年11月末日、35mmデジタル一眼レフカメラの2110万画素『Canon EOS 5D Mark II』が発売された。更に2012年3月22日、3630万画素『ニコンD800』が発売され、本年4月12日、ローパスフィルターの働きを無くした超高解像度『ニコンD800E』が発売される。
 CMOSの画素数と比例して、受光面積の大きさも情報量の重要な要素を占めるが、上記カメラは共に、36×24mmのフィルムと同程度のCMOSサイズを有している。今迄は、中判タイプの業務用デジカメで、やっと 2600万画素相当だったが、遂に3630万画素もの超高解像度デジタル一眼レフカメラが、30万円前後で入手可能となった。
 Canon EOS 5D Mark II のラージサイズで撮影すると、5616×3744pixel=350dpi印刷原稿サイズ(407.56×271.71mm)となる。A4判どころか、B4判も上回る、A3判弱のサイズとなる。
 ニコンD800のラージサイズで撮影すると、7360×4912pixel=350dpi印刷原稿サイズ(534.13×356.47mm)となる。A3判を上回り、B3判弱のサイズとなる。
 Canon EOS 5D Mark II のラージサイズプリントを想定した場合、5616×3744pixel=200dpi解像度サイズ(713.23×475.49mm)、約大全紙相当となる。
 ニコンD800のラージサイズプリントを想定した場合、7360×4912ピクセル=200dpi解像度サイズ(934.72×623.82mm)、A1判を上回り、B1判弱のサイズとなる。
 デジタルカメラは、白に近い明るい部分の諧調幅が極端に狭く、原状の大きな欠点とも云える。反対に黒に近い暗い部分の諧調幅はフィルム相当以上にあり、明るさの違いによる諧調幅の偏りが生じている。極端な偏りは、補正も困難なため、高輝度諧調優先撮影にすると、明るい部分も表現される。

 デジタルカメラのJPEG写真データは、sRGBの色空間領域で処理されている。(index参照)フィルムの場合、印刷に使われるAdobe RGBよりも、更に広い色空間領域がある。従って、通常デジカメの再現色数はフィルムに比べて格段に劣るため、色空間をAdobe RGBに設定してRAW撮影し、適正モニターを見ながら現像処理補正を行うと良い。

 参考:TV番組[開運!なんでも鑑定団]の骨董鑑定士・中島誠之助氏いわく、『「なんでも鑑定団」では応募の際にまず「お宝」の写真を送ってもらうんですが、銀塩写真で撮ったものは百発百中、本物か偽物かその段階でわかる。でもデジカメで撮ったものは、半分くらいしかわからない。そこにデジカメの本質があるんじゃないでしょうか。』・・・引用(有名人のお宝カメラ・朝日新聞)
 35mmフィルムを、業務用ドラムスキャナーで取り込むと、デジカメ換算で2600万画素相当の情報量となる。中判ブロー二ーや4×5インチサイズでは、更に2桁・3桁以上の差が出る。画素数の多さと同時に、色の諧調情報も多く、フィルム種類の違いで、実に多くのカラー情報量を有している。
 35mmフィルムで撮影、350dpi印刷原稿に用いた場合、A3判よりも更に一回り大きなサイズまでカバー出来る。
 フィルムの諧調幅は、明るい部分から暗い部分までほぼ平均的にある。一般的な内式フィルムは、明るい部分の諧調幅に優れている。外式フィルム(コダックローム)の諧調幅は、内式フィルムに比べて更に広く、暗くても潰れない超微細なカラー発色を得られるため、長年に渡って映画にも用いられてきた。
 ネガフィルムの場合、ネガからプリント作成時に大きく色が異なる欠点があった。しかし、リバーサル(ポジ)フィルムを用いれば、ほぼ忠実な色再現可能である。コダック・エクタクロームやフジカラー・フジクロームなどの内式フィルムであれば、一般印刷色空間Adobe RGB領域を上回るカラー発色・再現可能。テレビやパソコンのモニター再現色を遥かに上回る、カラー情報を含んでいる。
 しかし、2012年3月1日メーカーは、【コダック プロフェッショナル エクタクローム及びエリートクロームフィルム製造販売中止のお知らせ】を、正式に発表した。即ち、2012年は、フィルム製造販売中止された年と、後世の歴史に残る一代転換点となる。
 残る『富士フィルム』に期待したい。
 ポジフィルムの場合、 肉眼のカラー領域に相当するLabカラーと、一般印刷色空間Adobe RGB領域とのほぼ中間程度のカラー領域まで再現可能。
 印刷での色再現が困難な、コバルトブルーなどの蛍光発色も、ポジフィルムでは再現可能である。そのため、学会などのスライド映写〜印刷まで多方面に用いられている。(index色空間情報参照)
ニコン COOLPIX AW100(10m防水・氷点下10℃対応・1.5m耐衝撃・2011年9月発売)
私も購入しました。詳細は、ブログ記事をご参照下さい。
2. デジタルカメラは、ブレや埃に弱い!
2. フィルムカメラはブレや埃に強い!
 デジタルカメラの受光素子・CMOSは、受光画素点が平面に縦横規則正しく配列されている。そのため、少しのブレでも、テレビのゴースト画像のようにはっきりと影響が出て視認される。三脚&ミラーアップ・レリーズ併用や、レンズやボディに内蔵されているブレ軽減装置を使わないと、拡大した時に粗が出る。
 受光素子に付着した微細な埃は、メーカー修理となり現状、保証期間経過後は、キヤノン、ニコン共に¥1,050の清掃代金が必要。
 ちなみに、過去、海上撮影のレンズ交換時に、微細なゴミがセンサーに付着し、除去出来ないためにメーカーに清掃クリーニング依頼。海上撮影時のレンズ交換は止めた方が無難!
 メーカーから外部委託先にてセンサークリーニングが実施されているが、修理者がクリーニング液を多く付け過ぎた結果、毛細管現象によると思われるセンサー多重層への染込み、高感度撮影時、白画面にて「にじみ模様」出現、メーカー工場にてセンサー交換修理(通常5万円・メーカー責任のため無料)となりました。
 ゴミが付着した場合、バルブ等にてミラーアップして、エアー(シュポ・シュポ)を掛ければ、通常は除去できる。ただし、海上の潮風に含まれている微細な塩や、天ぷら揚げ物等で発生するオイルを含んだ蒸気等は、頑固なため要注意!
 フィルムの場合、乳剤中のカプラー(色素)が、乳剤層の中で平面及び一定の厚さにランダムに配列されている。 結果、少しのブレは分散されるので、影響があまり表立って出にくい 。

 フイルムカメラは、受光面(フィルム)が絶えず新品と交換される。構造が単純なため、ブロワーブラシなどで、埃やフィルム屑なども簡単に清掃除去できる。

 2008年11月末日発売のキヤノン Canon EOS 5D Mark II、フルサイズCMOSセンサー搭載の2110万画素、ISO3200でのノイズ軽減・実用感度対応、防塵防滴機能の向上など、性能面の向上は、既にプロ仕様と言える。また、量販店での実勢販売価格も値下げされ、Canon派にお薦めしたいデジタルカメラである。
 アナログ一眼レフカメラをしのぐ、高性能デジタルカメラの登場に喜ばしく思う。性能と価格の対比で、これだけのスペックであれば、アナログカメラから「デジカメ」への買い替えも検討に値する。私も購入しました。
 ちなみに、RAW撮影されたデータは、付属の専用ソフト【Canon Digital Photo Professional Ver.3】で現像しTIFF形式にて保存、2010年6月発売の【Adobe Photoshop CS5 Extended 日本語版】で更なる補正処理などを実施すると良い。
 
 2012年3月22日発売の、ニコンD800フルサイズCMOSセンサー搭載の3630万画素、ISO6400でのノイズ軽減・実用感度対応、防塵防滴機能の向上など、性能面の向上は、既にプロ仕様と言える。また、2012年4月12日発売、ローパスフィルターの作動を無くし、更なる超高解像度撮影可能なニコンD800Eは、発売当初5万円の割高となっているが、これからの実勢販売価格値下に期待したい。Nikon派にお薦めしたいデジタルカメラである。
 アナログ一眼レフカメラをしのぐ、高性能デジタルカメラの登場に喜ばしく思う。性能と価格の対比で、これだけのスペックであれば、アナログカメラから「デジカメ」への買い替えも検討に値する。
 ちなみに、RAW撮影されたデータは、別売の専用ソフト【Capture NX 2】で現像しTIFF形式にて保存、2010年6月発売の【Adobe Photoshop CS5 Extended 日本語版】で更なる補正処理などを実施すると良い。
デジタルカメラ換算望遠倍率・解説
 デジタルカメラの場合、一般的にCCDやCMOSなどの撮像素子の大きさが、24×36mm(フィルムカメラ)と比べて小さい。撮像素子の大きさに比例した換算望遠倍率となるため、《1秒/レンズ換算焦点mm》よりも早いシャッタースピードでないとブレの原因となる。ご自分のCCDまたはCMOSの大きさと、50mm換算倍率把握を!
撮像素子画面 サイズ24.0×36.0mm  1.0倍  50mm換算⇒50mm
       サイズ15.8×23.6mm 約1.5倍  50mm換算⇒75mm
       サイズ14.9×22.3mm 約1.6倍  50mm換算⇒80mm
       サイズ13.0×17.3mm 約2.0倍  50mm換算⇒100mm
例:換算倍率が2倍の場合、レンズ200mm表示の望遠では200mm×2倍=400mmとなり1/400mm(実質1/500)秒よりも早いシャッター速度が必要。
 
3. デジカメは、飛行機の離着陸時使えない!
3. フィルムカメラは、離着陸時も使用OK!
 飛行機の離着陸時、デジタルカメラは飛行計器に影響を及ぼす恐れがあるため、使用制限される。
 飛行機の離着陸時、フィルムカメラの場合制約が無いので、大手を振って撮影可能。
4. デジカメは、高感度に強く、スキャニング不要。
4. フィルムは、高感度に弱く、スキャニング必要。
 一昨年から今年に掛けて発売された、キヤノンやニコンの高級一眼レフ・デジタルカメラは、フィルムを遥かに上回る超高感度ISO3200〜6400=高画質となっている。フィルムで撮影出来なかった星空夜景や、ジェット機の飛行瞬間など、新たな領域の撮影が可能となった。

 デジタルカメラは、スキャニング不要だが、パソコン等にデジタルデータを直接取り込み、現像やカラー補正をしないと、彩度の鮮やかなポジフィルムの様に美しい写真とならない。

 インターネットや電話回線、携帯電話などで容易にデータ伝送出来、瞬時に写真を送ることが可能。(受けて先が、情報受信装置を有している場合。)
 高感度フィルムは粒子が粗く、ネガフィルムで通常ISO800が利用限界である。ISO3200やISO6400にすると、極端に画像粒子が粗く目立つ。そのため、ポジフィルムでは、通常ISO400までの高感度撮影にとどめる場合が多い。

 フィルムをスキャニングしてデジタルデータ化する場合、手間(時間)と費用が必要となる。カラーは、ポジフィルムの色がそのままデータやプリントとなる。
 スキャニングを経てデジタルデータ化して伝送するか、或いはフィルムやプリントを直接送ることになるが、多くの場合アナログ故に嵩張り、輸送日数も必要となる。
5. デジカメ記録メディアは、超コンパクト!
5. フィルムは嵩張り、管理も大変!
 デジタルカメラの記録メディアは、日進月歩で記憶容量の拡大と、容量あたりの単価値下げが続いている。フィルム代金+現像代金と比較しても、実質的にメディアの方がランニングコストが安い。
 飛行機に搭乗する際のセキュリティ検査も、殆ど影響を受けることはない。
 ただし、強力な磁石や電磁波の影響で、メディアの記憶データが消失するこがあるので要注意!
 未現像フィルムは、高温やX線を嫌う。ポジフィルの保管も、防カビ対策などが必要で、撮影済みフィルムが多くなると、その保管場所確保も大変である。
 フィルム需要の減少と比例して、フィルム価格も高くなり、現像代金を含めたランニングコストは高騰している。

 飛行機搭乗時のX線検査などの情報は↓
    リンク頁・オーロラ関係を参照
6. 起動時間必要、タイムラグ長い!
6. 起動時間ゼロ、タイムラグ短い!
 コンパクトデジタルカメラは、電源スイッチONにしてから、カメラが起動するまでにある程度の時間が必要。
 シャッターボタンを押してから、実際にシャッターが切れるまでのタイムラグが長く、動きの早い被写体では、ベストタイミングでの撮影を掴むのが困難。連続撮影した後、ベストタイミングを選択している。
 フィルムカメラは、電源スイッチONにすると同時にカメラも起動する。

 シャッターボタンを押してから、実際にシャッターが切れるまでのタイムラグが短く、動きの早い被写体でも、経験に基づくベストタイミングでの撮影が可能。

2012年4月22日更新
デジカメオンライン
 

 
 
 
 
 
 
Copyright ©1988-2012 Yorinobu Nawata Professional Photographer Office All rights reserved.無断転載厳禁

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