北海道の低緯度オーロラ
北海道の低緯度オーロラ
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 大きくなった三日月が21時過ぎまで影響するところ、予定より約30分前に月は雲の中に隠れた。
雄阿寒岳・雌阿寒岳が雲に隠れて居る状況から、陸別方面は雲が掛かっている模様だ。摩周湖第3展
望台から北の方角は、バッチリ雲も無く、晴れ渡っている。オーロラ撮影の準備万端、一晩中休憩を
挟みながら、撮影を行う。標高が高く海面まで遮る障害物がないので、北斗七星が左から右へ、北極
星を支点に回転移動する様がきれいに見渡せる。オーロラは肉眼でかすかに赤色や早い揺らぎが確認
出来る。
 星明りは、ブルーベリーを食べている効果か明るく感じたが、私の視力(2.0)を持っても、オーロラ
はギリギリの弱さだった。シャッターを切っている最中、25個もの流れ星を確認、幾つかは撮影し
た駒に入った。11月1日午前3時30分、天文薄明かりの影響を考慮しオーロラ撮影を終了、休憩
した後、朝焼けの摩周湖(5:30)&摩周岳からの御来光(6:00)を撮影した。

 北海道では晴れ渡っていれば、日の出2時間30分位前から赤色が空に影響する。肉眼では2時間
位前から、東の空や地平線ラインから明るみが増してきて視認できる。日の出1時間10分前頃〜同
50分前頃まで、地平線360度に渡りピンク色に染まった朝焼けの帯が発生する。この時点では東
の空はさほど色を帯びていない。日の出50分前頃から徐々に東の空は赤・ピンク色を帯びだし、日
の出30分〜20分前頃に朝焼けのピークを迎える。この時点で薄い雲が高層にあれば、雲の下が朝
焼けに染まる。

※注意 北海道にて、天文薄明かり中に本物のオーロラが出ていたとしても、理論的にはミックス光
となるが、太陽光線に勝ってオーロラの写真であると発表するには、相当な注意が要る。明らかな天
文薄明かり(太陽光線影響下)の写真を、オーロラとして公表している例も見受けられる。また、本
来ピンク色単体オーロラは発生せず、北海道からは赤色となる。

 
 
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